彩の国シェイクスピアシリーズ第30弾 リチャード二世 再演(過去ログ)
公演概要
演出:蜷川幸雄
訳:松岡和子
出演:さいたまネクスト・シアター、さいたまゴールド・シアター
さいたまネクスト・シアター×さいたまゴールド・シアター『リチャード二世』/マームとジプシー『夜、さよなら』『夜が明けないまま、朝』『Kと真夜中のほとりで』|彩の国さいたま芸術劇場
観劇公演
2016年2月27日マチネ
さいたま芸術劇場インサイドシアター
以下、2016年3月13日にTwitterにて掲載した観劇レポとなります。
注意
- 何の気遣いもなくネタばれしています。
まず、これがインサイドシアターという普段は大ホールの舞台である場所に設置された特設舞台での上演だったということを前提として記しておく。
座席は全席自由でチケットの整理番号順に客席に案内されて好きな席を順番に選べるというものだった。客席へ向かうのに普段は通らない舞台裏を通って舞台の上手サイドから特設舞台へ通されたのでバックステージが見られてそれも楽しかった。
特設舞台の客席は正面と左右にコの字を90度上に回転させた形(四角いU字型)に配置されていて正面席には真ん中に通路が設置されていた。観劇前にアドバイスをもらって私が座ったのは正面席一列目の下手側の通路のすぐ横だった。つまり通路はあるが正面席一列目の真ん中ということになる。チケットの整理番号が5番だったので概ねどこでも座れたのだが、上手側は前の人が座られたので下手側に座った。さて、客席はそんな感じで次は舞台だ。舞台は客席に囲まれた真ん中の広い空間すべてだった。段になっている客席の一列目のその段の真下からすでに舞台という設定だ。U字の空いている部分にあたる正面席の向い側はずっと奥まで舞台という状況だった。さい芸の大ホールの舞台は普通に使うときの見え方でもかなり奥行きと幅があるように見えていたけれど奥行きは舞台上に乗ってもかなりあるな、と感じた。舞台上には特にセットはなにも置かれていない。城内の設定になるときには上にシャンデリアが下がるがそれくらいで他には本当になにもない。舞台の奥も黒いカーテンで仕切られていて舞台装置らしいものはひとつもなかった。今回は固定された舞台装置の代わりとして車いすが多用されているからかもしれない。床は黒いマットな素材におそらく劇中で仕様される車いすのタイヤのあとがところどころについていて立ち位置を示す蓄光テープがそこかしこに貼られていた。こういう細かいところまで見えるのも舞台上に設置された特設舞台ならではで少し面白い。しかし、何度もある暗転中、蓄光テープが気になるということも特になかった。それよりも話を追うことのほうが楽しいからだ。